初めてのUAE旅行で不安になりやすいのが「移動」です。ドバイは公共交通が整い、アブダビはバスとタクシーが中心。さらに都市間移動や空港アクセスも押さえれば、行動範囲が一気に広がります。ここでは日本人旅行者がつまずきやすいポイント(買い方、乗り方、相場、注意点)をまとめて解説します。
【ドバイメトロ:路線の考え方・料金・Nolカード】
ドバイ観光の主軸はメトロ。路線は大きく「レッドライン(赤)」と「グリーンライン(緑)」の2本が中心で、主要観光地の多くはレッドライン沿いです。レッドラインは空港(DXB)から市内を縦断し、ダウンタウン(ブルジュ・ハリファ周辺)やドバイ・マリーナ方面へ。グリーンラインはオールドドバイ(デイラ、バールドバイ)側の移動に便利。両線はユニオン駅(Union)とブルジュマン駅(BurJuman)で乗り換えできます。トラム(Dubai Tram)はマリーナ~JBR周辺の短距離移動に強く、メトロ(DMCC駅/Sobha Realty駅など)と接続します。パーム・ジュメイラ内はモノレール(Palm Monorail)もありますが、メトロとは運賃体系が別で、観光用途の位置づけです。
料金は「ゾーン制」で、移動距離ではなく通過ゾーン数で決まります。目安として、短距離は数ディルハム、空港~市内中心部でも10AED前後で収まることが多く、タクシーより圧倒的に安いのが魅力です。車内は通常車両のほか、上位クラスの「ゴールドクラス」車両、女性と子ども専用車両があり、乗る車両を間違えると罰金対象になることがあるため注意(女性専用車両は男性のみの乗車不可、ゴールドはゴールド用カード/運賃が必要)。駅構内は冷房が強いので羽織りものがあると快適です。
乗車に必須なのがNol(ノル)カード。日本のSuicaのような交通系ICで、メトロ・バス・トラムの共通決済に使えます。購入はメトロ駅の券売機や窓口で可能。旅行者は基本的に「Nol Silver(シルバー)」が使いやすく、チャージして乗る方式。短期滞在で回数が多い人は、期間券(1日券など)が得になる場合もありますが、行動範囲(ゾーン)と乗車回数で損得が変わるため、迷ったらシルバー+必要分チャージが無難です。改札は「入場時と出場時のタッチ」が必須で、タッチし忘れると最大運賃を引かれることがあります。残高不足だと改札を出られないことがあるので、駅の券売機でこまめに残高確認・チャージしておくと安心です。
【タクシー・配車アプリ(Uber/Careem):使い方と相場】
ドバイもアブダビもタクシーは安全で、旅行者が使いやすい移動手段です。流しのタクシーも多いですが、確実なのはホテル前・モール前のタクシー乗り場、または配車アプリ。相場は距離と時間帯で変動しますが、目安として「近距離(5~8km)」で30~50AED程度、「空港~ダウンタウン」など中距離で60~100AED程度になることが多い印象です(渋滞や待機時間で上振れします)。深夜や混雑時は配車アプリの料金が上がる場合があるため、急がないならタクシー乗り場のメーター車のほうが安いこともあります。
配車アプリはCareem(中東で強い)とUberの2強。使い方は日本と同様で、行き先入力→車種選択→料金目安確認→配車。支払いはクレジットカード登録が便利ですが、現金対応の設定も可能な場合があります。ピックアップ地点は大型モールだと指定場所が決まっていることが多く、アプリ上の「Pick-upポイント」を必ず確認。ドライバーから電話が来ることもあるので、英語が不安ならアプリ内チャットで「I’m at the main entrance / taxi area」など短文で返すと通じやすいです。
注意点は3つ。1つ目は「車種」。通常タクシー、プレミアム、ファミリー向けなどがあり、料金が変わります。2つ目は「チャイルドシート」。必要な年齢の子連れはチャイルドシート対応車を選ぶのが安全。3つ目は「チップ」。必須ではありませんが、端数を切り上げる程度(例:38AED→40AED)が一般的です。
【レンタカー:国際免許・交通ルール・駐車場事情】
行動範囲を広げたい、郊外の砂漠や複数都市を効率よく回りたいならレンタカーは強力です。日本の免許証だけでは運転できないケースが多いため、出発前に国際運転免許証(ジュネーブ条約タイプ)を取得して持参するのが基本。レンタル時は「パスポート」「日本の免許証」「国際免許」「クレジットカード」が求められることが一般的です。保険は対人対物の基本補償に加え、自己負担を減らす補償(CDW等)の条件を確認しましょう。
運転ルールは右側通行。高速道路(シェイク・ザイード・ロードなど)は車線が多く、合流・分岐が多いので、Google Mapsの音声案内を早めに出す設定がおすすめです。制限速度は区間ごとに変わり、速度取締は非常に厳格。カメラが多く、少しの超過でも罰金になることがあります。さらに「車間距離を詰める車」もいるため、追い越し車線に居続けない、無理な割り込みをしないなど、防衛運転が大切です。飲酒運転は厳禁(ゼロトレランスに近い運用)。事故時は警察手続きが必要になることがあるため、レンタカー会社の連絡先をすぐ出せるようにしておきましょう。
駐車場は、巨大モールは無料または一定時間無料が多い一方、繁華街やビーチ周辺は有料が増えています。路上パーキングはエリアごとに料金・時間帯が決まり、メーターやアプリ決済(RTA系)で支払います。標識を見落とすと罰金になりやすいので、「駐車ゾーン」「有料時間」「最大駐車時間」を必ず確認。ドバイ中心部は渋滞もあるため、短距離はメトロ+徒歩、郊外や複数スポットを回る日は車、と使い分けるとストレスが減ります。
【ドバイ⇔アブダビ長距離移動:バス・タクシー・所要時間】
ドバイとアブダビは約140km前後。所要時間は交通状況によりますが、車でおよそ1時間15分~2時間が目安です。最も現実的なのは「都市間バス」か「タクシー/配車」「レンタカー」。
バスは安くて分かりやすい選択肢。ドバイ側の主要バスターミナル(例:Ibn Battuta、Al Ghubaibaなど)からアブダビ中心部(Central Bus Station方面)へ便が出ています。運賃は片道で30~40AED程度が目安で、支払いにNolカードが必要な路線が多いので、事前にチャージしておくとスムーズ。車内は冷房が効いており、上着があると安心です。混雑時は満席になることもあるため、時間に余裕を持ってターミナルへ行くのがコツです。
タクシー/配車はドアツードアで快適ですが高額になりやすく、片道で数百AED規模を見込む必要があります。人数が多い、荷物が多い、深夜移動などには価値がありますが、費用は事前にアプリの見積もりで確認し、往復するならレンタカーと比較すると良いでしょう。レンタカーなら日帰りも可能ですが、アブダビ市内の駐車や、観光地(モスク等)の入場ルール・服装規定に合わせたスケジュール管理が重要です。
【空港からの市内アクセス:ドバイ国際空港(DXB)/アブダビ国際空港(AUH)】
ドバイ国際空港(DXB)→市内は、メトロとタクシーが二大手段。DXBはターミナルによって最寄り駅が異なりますが、空港からレッドラインに直結しているため、ダウンタウンやマリーナ方面へ乗り換え少なく移動できます。費用を抑えたいならメトロ、荷物が多い・ホテルが駅から遠いならタクシーが便利。タクシーは空港の公式乗り場から乗るのが安心で、メーター制。深夜到着でも台数が多く、比較的待ち時間が短いのが利点です。
アブダビ国際空港(AUH)→市内は、基本がタクシーまたは空港バス。ドバイのようにメトロ直結ではないため、ホテルまでの移動はタクシーが最も簡単です。料金は距離により変わりますが、市内中心部まで100AED前後を見込むと安心(時間帯や目的地で増減)。空港バスは安価ですが、停留所からホテルまで追加移動が必要になることが多い点に注意。もし「アブダビ到着→そのままドバイへ」なら、空港からドバイ行きのバスやシャトル、または配車で都市間移動する方法もありますが、便数や乗り場が変わることがあるため、到着前に最新の運行情報を確認しておくのが確実です。
【最後に:これだけ覚えれば安心】
ドバイはメトロ+Nolカードが最強、アブダビはタクシー中心。都市間はバスがコスパ良、快適さ重視なら配車やレンタカー。改札のタッチ忘れ、車両区分(女性専用・ゴールド)、速度違反と駐車ルール、この4点を押さえれば移動の失敗はほぼ防げます。旅の時間と予算に合わせて交通手段を組み合わせ、ドバイとアブダビをストレスなく楽しんでください。